書籍の詳細

歴史・地理
本当はブラックな江戸時代
著者:永井 義男(著)
定価:1540円(10%税込み)
ISBN 9784777817801
単行本(ソフトカバー) 本文240ページ
2016年11月2日初版発行
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《江戸はあなたが想うようなユートピアではない! 》
江戸を疑え! 本当に人情に溢れ安全で清潔だったのか?

よく「昔は良かった! 」という言葉を聞きますが、本当に江戸時代も「良き時代」だったのでしょうか?
本書は、当時の資料を元に、江戸時代がいかに"ブラック"な時代だったかを徹底検証していく一冊になります。

【構成】
●第一章 江戸はブラック企業だらけ
休日は年に二日しかなかった/休暇がもらえるのは九年目/江戸でもっともブラックな世界
さらにブラックな社会もあった/奉公人に求められたのは我慢

●第二章 安全ではなかった江戸の町
危険な警察業務は庶民がになう/町奉行所に市民を守る意識は希薄/通り魔事件は多かった
刑罰は死刑が主体/過酷すぎる刑罰が隠蔽を生んだ/身分による刑罰の不公平/拷問は当たり前だった

●第三章 食の安全・安心などはなかった
江戸の水を飲むと下痢/旬の食材はそれしかなかったから/腐った魚が流通していた
庶民の食事は粗末で単調/武士の食事も単調で質素/白米はご馳走だった/江戸の人々の米食願望は強かった

●第四章 きたなくて残酷だった江戸の町
江戸はリサイクル都市だったのか/異臭が鼻をついた裏長屋/江戸っ子は毎日、風呂にはいっていたのか
〝江戸は人情社会〟はウソ/江戸は子供の虐待が多かった/江戸は若い命を奪うアリ地獄だった

●第五章 高い識字率のまやかし
識字率世界一は本当か/お寒い武士の教養、文武両道はウソ/武士社会の陰湿ないじめ
剣術の実態/残酷で無慈悲だった敵討ち/社会的弱者に冷たく残酷だった

【筆者プロフィール】
1949年福岡生まれ。東京外国語大学卒業。1997年『算学奇人伝』で第六回開高健賞を受賞し、本格的な作家活動に入る。
主な著書に『図説 吉原事典』『剣術修行の旅日記 佐賀藩・葉隠武士の「諸国廻歴日録」を読む』『江戸の糞尿学』『江戸の売春』『下級武士の日記でみる江戸の「性」と「食」』などがある。